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(2011年7月1日~)
ホスピス・緩和ケアに関する調査研究報告
2002年度調査研究報告


■遺族ケアのニーズと現状に関する基礎調査研究 <2P>

4. 結 果
1. 遺族ケアの実施の有無と種類
 遺族ケアの実施の有無について尋ねたところ、87施設のうち、83施設(95.4%)が何らかの遺族ケアを行っていると回答した。各種遺族ケアの実施状況は表3に示す通りである。その他の遺族ケアとしては、「弔電」、「1周忌に生花を送る」、「墓前記念会」などが挙げられた。


2. カード送付の内容
 カード送付を実施している77施設に対し、その内容の詳細を尋ねた。カード送付の担当スタッフと送付対象は表4に示す通りである。「その他」の担当スタッフとして、ケアワーカー(1施設)、事務(1施設)との回答が得られた。送付対象に関する「その他」としては、「基本的に1家族につき1通だが、各家族の悲嘆の程度により対象が増える」(3施設)との回答が寄せられた。
 カード送付の回数と実施時期に関する回答は、表5に示す通りである。「その他」として、クリスマスカードとして送付との回答(2施設)が見られた。
 
3. 追悼会の内容
 追悼会を実施している65施設に対し、その内容の詳細を尋ねた。追悼会の実施形態は表6に示す通りである。「その他」の呼び名としては、偲ぶ会(4施設)、想い出を語る会(2施設)などが見られた。開催頻度に関する「その他」は、4カ月に1回(2施設)、3カ月に1回(1施設)などであった。参加スタッフについての「その他」には、病院職員(9施設)、看護助手(4施設)、薬剤師(3施設)、ボランティアコーディネーター(2施設)などが含まれていた。会の対象に関する「その他」は、4カ月(4施設)、3.5カ月(2施設)、2カ月(2施設)、5カ月(2施設)などであった。追悼会の開催場所に関して、「院外」には「ホテル」(2施設)、「セレモニーホール」(1施設)などが含まれていた。
 参加費について、徴収していた10施設に金額を尋ねた。その結果、500円(3施設)が最も多く、次いで3000円(2施設)であった。最低額は200円で、最高額は3000円であった。
 前年度の追悼会への参加状況は表7に示す通りである。また、追悼会のプログラムの内容を表8に示す。
 

4. 遺族ケアの提供体制
 遺族ケアの提供体制の現状について尋ねた結果は、表9に示す通りである。遺族のニーズに関して、「その他」として「ニーズはあるかもしれないが、病院スタッフへのニーズとは思わない」(1施設)との回答が見られた。報酬について「その他」の内容は、「遺族ケアの種類によって異なる」(5施設)などであった。教育に関する「その他」は、「院外の研修会に参加」(4施設)と「新人研修の一貫として」(1施設)であった。リスク評価の「その他」には、「基準は作っているが評価が出来ていない」(1施設)などが見られた。専門家との連携に関して、連携があり紹介したことがある24施設に対し、1年間の紹介件数を尋ねた。その結果、1~2回(7施設)が最も多く、次いで1回(6施設)であり、以下、2~3回(4施設)、0~1(2施設)などであった。



5. 遺族ケア実施上の困難
遺族ケアを行うにあたっての困難や障害について尋ねた結果は、表10に示す通りである。

6. 遺族ケアを期待するスタッフ
 将来的に、ホスピス緩和ケア病棟での遺族ケアは誰が中心となって行うべきかについて尋ねた。
 その結果は、表11に示す通りである。「その他」として、遺族同士(4施設)、遺族が選んだ人が担当となるのが良い(1施設)、内容と対象による(1施設)などが回答された。

7. 遺族ケアの今後の課題
 遺族ケアの今後の課題について尋ねた結果は、表12に示す通りである。「その他」として、遺族ケアの診療報酬化(1施設)との回答が見られた。


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