ホスピス・緩和ケアに関する調査研究報告

2001年度調査研究報告

■大学病院の医学部・看護学部における緩和ケア教育の現状調査と提言<3P>

2）看護学部における比較検討

　講義施行率は1995年度44％、2001年度97％だった（図7）。

　講義の名称は、1995年度はターミナルケア（33%）、緩和医療（25％）、疼痛治療（17%）、終末期医療（13%）、緩和疼痛対策（8%）、死の臨床（4%）。2001年度では、看護学概論他（43％）、ターミナルケア（39％）、疼痛緩和（6％）、緩和ケア（4％）、終末期医療（1％）、以下その他（6％）の講義名称は、医学概論、医療と倫理、看護倫理、心身医学、死の臨床、地域生活援助だった（図8）。

【図7　講義施行率】

【図8　講義名称】

　実施学年は2001年度のみだが、1年22%、2年40%、3年28%、4年10%だった（図9）。

　講義コマ数は2001年度のみだが7コマ以上45％、2コマ19％、5コマ9％、6コマ7％、4コマ7％、1コマ7％、3コマ5％だった（図10）。


【図9　講義実施学年】	【図10　講義コマ数】

　講義担当教官（単位は人）は、1995年度は麻酔科（8）、内科（3）、外科（2）、看護学科（2）。2001年度は、看護科教員（50）、麻酔科（10）、内科（7）、外科（2）、小児科（1）、精神科（1）、その他（16）だった。その他の教官は、成人看護学、看護婦、ホスピスケア研究会代表、緩和ケア病棟医長、ホスピス医、泌尿器科、ホスピス看護部長、哲学、哲学・倫理学、グリーフケア成人看護学、ソーシャルワーカー、僧侶であった（表2）。

　講義内容は、1995年度は、末期医療・ホスピスケア（30％）、ターミナルケア（30％）、疼痛緩和（22％）、生と死（13％）、倫理・告知・臓器移植（5％）。2001年度は、疼痛緩和（16％）、家族のケア（15％）、ホスピス（15％）、がん告知（14％）、インフォームド・コンセント（13％）、症状緩和（12％）、チーム医療（12％）、その他（3％）だった。その他の講義は、スピリチュアルケア、PCUシステム、遺族ケア、ガン患者を対象とした末期状態と看護、緩和ケア、ガン治療学、死の準備教育、バイオエシックス、ヘルスケア、リラクゼーション、音楽療法、在宅ケア、死の受容過程と悲嘆のケア、終末期看護、心身症のケア、新生児期のケア、地域老人ケアだった（図11）。


【図11　講義内容】

　講義方法は2001年度のみの調査結果で、緩和ケアの講義があると答えた58施設の全てにおいて講義形式を行っていると回答があり、グループワーク29、ビデオ学習23、事例検討18、実習11、ロールプレイ6、その他6だった（図12）。

【図12　講義方法】

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