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(2011年7月1日~)
ホスピス・緩和ケアに関する意識調査
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今回の調査で明らかになった興味深い点を以下にまとめました。

 

1.家族の問題
 本調査では、がんで余命が1~2ヶ月に限られているのなら、自宅で最期を過ごしたいと考える人が8割以上を占めましたが、実際には自宅で過ごすのは難しいと考える人が大半でした。特に男女の差が大きく、「自宅で過ごしたいし、実現可能だと思う」と回答した人は男性に多くいます。家族に気遣いして自宅で過ごせない人が多いという現状から、介護する家族への支援と在宅医療体制の整備が課題です。

2.ホスピス・緩和ケアについて
 「ホスピス・緩和ケア病棟」を知っている人は6割を超え、認知が広がっているといえますが、在宅ホスピス・緩和ケアを知っている人は、そのうちの35.1%にとどまりました。 最期を自宅で過ごしたいのに実際には難しいと考えている人が大多数を占める現状で、在宅ホスピスの普及、更なる情報発信は不可欠です。

3.死期が近い場合の不安や心配ごと/宗教との関係
 死期が近い場合、若い世代では、「家族や親友と別れなければならないこと」「残された家族が精神的に立ち直れない」といった死別の不安に加え、「自分が死ぬと、どうなるのか、どこへ行くのか」といった死生観に関わる不安も抱えています。また「残された家族が経済的に困るのではないか」という不安は、子育て世代の40代、50代の多くが抱えています。終末期の医療現場では、こうした多様な不安や心配ごとに対処するケアが求められています。
調査対象者の8割は特定の宗教や宗派の信仰を持っていませんでしたが、死に直面したときに宗教が心の支えになると思うと考える人は半数を超えており、信仰を持たない人であっても宗教の役割を否定しているわけではないことが分かりました。このことから、死に直面した患者への宗教的サポート(スピリチュアルケア)の必要性が示唆されます。また2008年調査と比較すると、宗教が心の支えになると思うと回答した人が大幅に増加しました。調査時期が東日本大震災から半年後だったことが影響している可能性が考えられます。

2012年2月
(公財)日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団
意識調査実行委員会

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