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(2011年7月1日~)
ホスピス・緩和ケアに関する調査研究報告
2005年度調査研究報告


■日本人遺族に応じた遺族ケアのあり方に関する研究 -残された家族の「心残り」-
 関西福祉科学大学健康福祉学部・講師
 坂口 幸弘

Iはじめに
大切な人を失ったあと、何らかの心残りがあるという遺族は少なくない。心残りとは、広辞苑によると、「あとに心の残ること。思いきれないこと。残念に思うこと。未練」を意味しており、遺族における心残りの内容は個別的で、多種多様である。例えば、柏木ら(1995)が行ったホスピスの遺族を対象とした質的調査研究によると、「入院中もっと十分看護をしてあげたらよかった」という介護への心残りをはじめとし、「自宅での死」「早期発見」「末期の苦痛」「臨終」「解剖」など様々な事象に関する遺族の心残りが示されている。このような心残りは、死別後の罪責感や自己非難(Hazzard, Weston, & Gutterres, 1992; Weinberg, 1995)に関係し、死別後の適応過程を阻害する一要因にもなりかねないと考えられる。遺族の心残りに関する理解を深めることで、家族・遺族ケアならびに患者ケアに対する有用な示唆が得られるものと思われる。しかし、これまで遺族の心残りに注目した研究は少なく、系統立った研究となると皆無に等しい。そこで本研究では、日本人遺族の心残りに関する萌芽的研究として、ホスピスにてがんで亡くなった患者の家族を対象に、遺族の心残りの実態について探索的な検討を行った。
II目的
本研究の目的は、1)ホスピスにてがんで家族を亡くした遺族のうち、どのくらいの割合の遺族がどの程度の心残りを感じているのかを明らかにすること、2)心残りの程度と精神的健康との関連性を検討すること、3)心残りの内容について探索的検討を行うことである。
III方法
1.対象と手続き
ホスピスにて亡くなられた患者492名の家族を対象に質問紙調査を実施したところ、328家族461名から回答が得られ、回収率は66.7%であった。本研究では、459名からの有効回答を分析対象とした。性別は男性164名(35.7%)、女性295名(64.3%)であり、年齢は10~80歳で平均49.1歳(SD=15.4)であった。故人との続柄は、故人から見て、配偶者が199名(43.4%)、子が200名(43.6%)、親が10名(2.2%)、兄弟姉妹が21名(4.6%)、その他が29名(6.3%)であった。故人享年は28~90歳で平均62.8歳(SD=12.2)であった。死別からの経過期間は8~30カ月で、平均17.1カ月(SD=6.1)であった。

2.調査内容
調査内容は、1)心残りの程度と内容、2)精神的健康状態である。
心残りの程度を測定するため、「あなたは心残りがありますか?」と尋ね、「非常にある」「少しある」「あまりない」「全くない」の4件法で回答を求めた。心残りの内容については、自由記述式での回答を求めた。
遺族の精神的健康状態を測定するために、GHQ日本版の28項目版(以下、GHQ-28と略記)を用いた(中川・大坊, 1985)。各項目について「まったくなかった」から「たびたびあった」までの4件法で回答を求めた.得点化はGHQ採点法(4件法の回答に0, 0, 1, 1点を与える)ではなく,得点が正規分布しやすいよう,4件法の回答に0~3点を与えるリッカート採点法 に従って行い,総得点(0~84点)で評価した。高得点であるほど,精神的健康の状態が悪いことを示している。なおGHQは本来、非器質性・非精神病理性の精神医学的障害の的確で客観的な把握、評価および発見に有効なスクリーニングテストである。そこで本研究では、GHQ採点法に基づくGHQ-28総得点(0~28点)において、非器質性・非精神病理性の精神障害者をスクリーニングするためのカットオフポイントとして、先行研究(福西, 1990)に基づき6/7点を採用し、7点以上の者を精神的健康上の問題を有する可能性の高い「高リスク者」、7点未満の者を「低リスク者」と評定した。
IV結果
1.心残りの程度
心残りの程度に関する回答分布は、図1の通りである。「少しある」(213名、46.4%)との回答が最も多く、次いで「非常にある」(194名、42.3%)であった。「あまりない」(37名、8.1%)、「全くない」(15名、3.3%)との回答は少なかった。



2.性差について
男女別での心残りの程度は、表1の通りである。カイ二乗検定の結果、性差は認められなかった。



3.故人との続柄による差異について
故人との続柄別での心残りの程度は、表2の通りである。両者の関連性については、度数の低いセルが多数存在するため全体での検定は行わず、配偶者喪失者と親喪失者の比較のみを行った。カイ二乗検定の結果、傾向差は認められ、配偶者喪失者の方が、心残りが「非常にある」との回答割合が高いことが示された(χ2=7.03, P<0.07)。



4.死別からの経過期間との関連
死別からの経過期間別での心残りの程度は、表3の通りである。カイ二乗検定の結果、両者の有意な関連性は示されなかった。死別から2年以上が経過している遺族のうち、29.8%は心残りが「非常にある」と回答していた。



5.精神的健康状態との関連
心残りの程度によるGHQ-28得点の差異について明らかにするため、一元配置分散分析を行ったところ、有意差が認められた(F[3, 454]=10.8, P<0.001)。Bonferroni法による多重比較の結果、「非常にある」と回答した者は、他の回答をした者に比べてGHQ-28得点が5%水準で有意に高く、精神的健康の状態が悪いことが示された(図2)。 GHQ-28によるスクリーニングの結果、回答者のうち50.5%(232名)が「高リスク者」と評定され、49.5%(227名)が「低リスク者」と評定された(表4)。「高リスク者」と「低リスク者」の間での心残りの程度の差異を検討するため、カイ二乗検定を行った。その結果、有意差が認められ、「高リスク者」の方が、心残りが「非常にある」との回答割合が高いことが示された(χ2=20.6, P<0.001)。



6.心残りの内容
心残りの内容について自由記述形式での回答を求めたところ、432名からの回答が得られた。記述内容に基づき分類した結果、心残りの内容の主たるカテゴリーとして、「病気の予防、早期発見」、「病名告知、予後告知」、「治療方法」、「医療者の対応」、「外泊・外出、食事」、「ホスピスの転院時期」、「症状コントロール」、「介護」、「患者との対話」、「臨終」、「家での看取り」、「故人享年」、「旅行や遊び」、「親孝行」、「結婚や孫の顔」という15カテゴリーが示された(表5)
V考察
遺族の心残りに関しては、これまで個別的・事例的に論じられることが多かったのに対し、本研究では質問紙調査による量的分析を試みた。その結果、程度の差はあるが約9割の方が心残りを感じており、遺族にとって心残りは一般的な心情であることが明確に示された。
性差に関して、坂口(2003)は遺族を対象とした研究において、男性の方が、家族の死に対する自己非難傾向が強いことを報告し、自分の能力や技能によって結果の生起がコントロールされているという信念を持つ傾向、いわゆる内的統制感における性差(Kunhikrishnan&Manikandan, 1992)が関係していると考察している。今回の研究では性差は認められず、心残りの程度には必ずしも個人の内的-外的統制傾向は関係しない可能性が示唆される。ただし、心残りの内容には、内的-外的統制傾向の影響が予想され、今後の検討が待たれる。
故人との続柄による心残りの程度の差異に関しては、親喪失者に比べ、配偶者喪失者の方が大きな心残りを感じる割合が高いことが今回示された。今回の調査では他の続柄については対象者数が少なかったため統計的検定は行われなかったが、子を亡くした親の場合、心残りがないと回答した者はなく、10名中6名が「非常にある」と回答していた。子を亡くした親はしばしば罪責感に苦しめられるとの報告(Miles& Demi, 1992)もあり、彼らは大きな心残りを感じる割合が特に高いのではないかと予想される。
今回、死別からの経過期間と心残りの程度との関連性は認められず、また約3割の方が、2年以上が経過してもなお心残りが「非常にある」と回答しており、遺族の強い心残りが長期にわたり持続する可能性が考えられる。今後の課題として、心残りの内容に注目して、時間経過に伴い内容が変化するのか、どのような心残りが持続しがちであるのかを明らかにする必要がある。
本研究では、心残りの程度と精神的健康状態との有意な関連性が明らかにされた。一時点での調査であるため、両者の因果関係を論じることはできないが、今回の結果から、死別後の心残りの程度が精神的健康の不良に関係することは示唆される。ただし、GHQ-28によるスクリーニング結果を見ると、低リスク者と評定された遺族であっても、約3割の方が強い心残りを感じており、強い心残りが死別後の不適応の危険因子とは必ずしも言い切れないと思われる。
今回の調査では、心残りの内容については、実態を幅広く把握するため、自由記述方式で回答を求めた結果、極めて個別的な内容も少なくなかったが、比較的共通した内容として、15のカテゴリーが分類された。この結果は、心残りの内容は非常に多岐にわたる一方で、多くの遺族に共通した内容もあることを示唆するものである。15カテゴリーのうち、11カテゴリーは医療場面に関係する内容であり、終末期医療のありようが遺族の心残りの有無や程度に大きく関係することが推察される。今後の課題として、本研究での資料を参考に、心残りを計量的に測定する尺度を開発し、遺族の心残りの内容や程度を客観的に評価する必要がある。測定ツールを用いることで、今後の研究において遺族の心残りの生起や維持の心理機制が明らかにされ、遺族の心理過程の解明が進むことが期待される。
今回の結果は、大きな心残りを残させないための死別前の患者・家族ケアと、心残りを軽減するための遺族ケアの重要性を強調するものである。遺族ケアプログラムの一つとして、遺族のサポートグループがあり、わが国のホスピス・緩和ケア病棟の約20%で行われているとの報告がある(Sakaguchi et al., 2005)。このようなグループでは、しばしば「心残り」が話題の一つとして語られ、それぞれのメンバーの「心残り」体験が共有される。この死別体験者同士による共有体験が、心残りを軽減する一つの有効な方策となりうるのではないかと考えられる。
本研究の限界として、サンプリングの問題がある。今回の調査では、ホスピスにてがんで家族を亡くした遺族のみを対象としており、結果の一般化には慎重であるべきである。他の病棟や死の状況など、異なる条件の遺族を対象とした検討が必要である。また、サンプリングに関しては、質問紙調査に回答の得られた遺族のみを解析対象としたことによって、データに偏りがある可能性もある。精神的健康状態の悪い遺族や、病院への不満のある遺族からの回答はあまり得られていないかもしれない。
本研究では、調査を実施するにあたって、対象である遺族に対し、「心残り」に関する定義は一切行っていない。昨年度の「立ち直る」と同様、「心残り」も一般的な日本語表現であり、本研究ではある程度の共通認識が存在するものと想定した。今後の課題として、遺族の「心残り」という概念の明確化を試みることは重要である。量的研究ならびに質的研究を通して、「心残り」という概念的枠組みを明らかにする必要がある。
VIおわりに
心残りは多くの遺族が感じる一般的な心情であり、その内容は多岐にわたることが明らかとなった。遺族の「心残り」に注目した本研究は、昨年度の「立ち直る」に関する研究に引き続き、日本人遺族の体験としての死別をより深く理解するための一つの視点を提供した。日本人遺族の適応過程に関する多面的な理解こそが、日本人遺族に応じた有効な遺族ケアにつながるものと考えられる。
成果等公表予定(学会、雑誌等)
本研究の成果は、国内の学会および研究会にて発表するとともに、国内外の学術雑誌への投稿を予定している。
引用文献
柏木哲夫, 石森携子, 岸本みくに 1995 ターミナル・ケアについての遺族の希望. 日本死の臨床研究会 (編) 死の臨床; 死の受容 (pp.140-142), 人間と歴史社.
Kunhikrishnan, K., & Manikandan, K. 1992 Sex difference in locus of control: An analysis based on Calicut L. O. C. Scale. Psychological Studies, 37, 121-125.
福西勇夫 1990 日本版General Health Questionnaireのcut-off point. 心理臨床学研究, 3, 228-234.
Hazzard, A., Weston, J., & Gutterres, C. 1992 After a child's death: factors related to parental bereavement. Journal of Developmental and Behavioral Pediatrics, 13, 24-30.
Miles, M. S., & Demi, A. S. 1992 A comparison of guilt in bereaved parents whose children died by suicide, accident, or chronic disease. Omega, 24, 203-215.
中川泰彬, 大坊郁夫 1985 日本版GHQ精神健康調査票手引. 日本文化科学社.
Sakaguchi Y., Tsuneto S., Takayama K., Tamura K., Ikenaga M., & Kashiwagi T. 2005 Tasks perceived as necessary for hospice and palliative care unit bereavement services in Japan. Journal of Palliative Care, 22(4), 320-323.
坂口幸弘 2003 近親者の死に対する自己非難と運命帰属の関係と精神的健康に及ぼす影響 健康心理学研究, 16(2), 10-19.
Weinberg, N. 1995 Does apologizing help?: The role of self-blame and making amends in recovery from bereavement. Health & Social Work, 20, 294-299. 表5 心残りの内容に関する自由記述回答(抜粋)

【病気の予防、早期発見】
主人の病気をもっと早く気づいていれば治ったかもしれないと思っています。そうすれば死ぬという最悪のことにはならなかったのではと、今でも悔やまれる毎日です。
考えても仕方のない事ですが、側に居て、主人の健康状態を早くに気付いていれば…と悔いても悔いても、悔い足りない思いです。一時は、自分が主人を死に追いやったのではないかと、自責の念にかられ眠れぬ日もありました。
生前の食生活が悪かったのではないか。故人が疲れていると思われたとき、病院に行くことをもっと早く勧めるべきだった。
早くに精密検査を受けるようもっともっと強く言えば良かったと思っています。
【病名告知、予後告知】
がんと本人に告知したこと。本人が家族に負担をかけていると感じ、生きる気力を無くしてしまった。
妻は乳がんで亡くなりましたが、本人もうすうす病名を感じ取っていて、医師と私に本当の病名を何度となく聞き、隠しきれなかった。何としてでも本当のことを言わずに、「うそ」のままの方が良かったのではなかったかと思うことはあります。
病名の告知をしてあげたら、闘病生活において違った死までの生活があったのでは…と思う。でも告知していたら、もっと早く亡くなっていたとも思う。
【治療方法】
妻に十分な治療を与えられたのか…と今でも自分に問いかける。
がんが末期に近づきつつあるとき、抗がん剤の効き目を信じて、わりあい元気であった3ヶ月を病院にしばりつけてしまい、無駄に過ごしてしまった。もっと早くがんと闘うのをやめて、好きなことをする時間を残してあげたかった。
病状の少しでも軽いときに、手術を嫌がる母に手術を勧めていたら、今でも生きていたのではないかと思う。
肺に腫瘍が見つかって「手遅れである」と言われたとき、本人の望みを無視して、無理に手術をさせ、痛い思いをさせてしまったこと。
【医療者の対応】
病気に対する最初の処置と診断。病院側から納得のいく説明が皆無だった。その半年後に末期がんと診断されてバタバタと対応に追われて、本人の希望どおりの生活ができなかった。もう少し時間があれば告知も考えただろし、死までの時間の使い方も本人に決めさせることができたかもしれない。
最初の病院選びを他の病院にしていれば良かった。担当医から忙しいと拒まれ、病状の説明もしてもらえなくて、わけも分からず、退院生活がほとんど出来なかった。
【外泊・外出、食事】
1度も退院できなかったので、1度は家へ連れて帰ってあげたかった。
3ヶ月半の闘病生活の間、最後まで食事を受けつけない状態で、点滴の毎日。少しでも食事ができれば、好きなものを食べさせてあげたかった。
食べることができるわずかの期間、もっと手作りの料理を食べてもらいたかった。
空気の澄んだ田舎へ連れて行ってあげたかった。
【ホスピスへの転院時期】
最後の入院までの4ヶ月程、痛みを一人でがまんしていたことを日記で知り、もっと早くホスピスへの入院を希望すれば良かったのでは…と。
ホスピスとは何かをほとんど知らなかった結果、一般病院に入院させて、より大きな苦痛を与えてしまったのではないかという後悔がある。
再発してからすぐにホスピスに入れてあげれば、もっと違った闘病生活が送れたのではないかと思う。
ホスピスに早く移りたいという本人の希望を延ばして、病気と闘わせたこと。ホスピス病棟に入るときには、本人がホスピスに来たことがわからない状態になっていたことです。
【症状コントロール】
母のお腹が腹水でパンパンに大きくなっていたので、小さくしてあげたかった。そのことが今も思い出されて心が痛みます。
ホスピスに入院以外に通院できることを知っていれば、入院するまでに早く痛みが楽にできたと思う。
肺からがんが転移してしまったとき、ホスピスですぐ痛みをやわらげる治療をしてやればよかった。民間治療にはしったが、治してもらえなかった。
【介護】
父の死の間際に、しっかりとついていてあげられなかったこと。認めたくはないが、少し逃げてしまったところもあったかもしれない。
仕事をしていたので1日2~3時間しか病院に行けず、ほとんど世話をしてあげられなかったこと。そんな私の事を考えて決して弱音を吐かず、自分で頑張っていた母を想うととても辛い。
十分なお世話をしてあげていると、そのときは思っていましたが、今思えば、もっと、あれも、これも、してあげたかったと、どんどん心残りがでてきます。
当時、自分自身の生活にゆとりがなく、思うように面会に行けず、家族として十分なケアができなかった。大部屋にいるとき、周囲の患者にはたくさん面会者が来ており、さみしい思いをさせてしまったと思う。
【患者との対話】
意識のあるうちに「ありがとう」の一言を伝えることができなかったこと。せめて後一日でも看病ができたらと思っています。
本当のお別れを言えなかった。最後まで生きていてほしいという気持ちが強く死を認められずに「ありがとう」「さよなら」は言えなかった。
もっと2人きりで話をする機会が欲しかった。母も気をきかせてくれれば良かったのにと思うが、最愛の息子といられる時間があと少ししかないと分かっている母に「帰って欲しい」なんて言えなかった。彼ももっと私に伝えたいことがあったはずだと思っている。
主人が残される私たちのことを話したそうにするのですが、私が泣き出すため途中でやめることが何度かあった。聞いてあげればよかったと悔やまれる。
【臨終】
母の臨終の時には私の腕の中で抱きしめていてあげたいとずっと思っていましたが、実際には手さえも握っていてあげることができませんでした。主治医から命は今日を含めて2、3日と告げられたのですが、何を勘違いしたというか、油断をしたというか、病院に泊まっていなかったため、臨終には間に合いませんでした。
母が亡くなる時、傍らに居らず、最期の別れができなかったこと。母が呼んでいたと後で聞いた。仕事で疲れていたことが憎い。
最後に意識を落とす前に、わずかで良いから二人の時を持ちたかった。他人が何人かいたのでもう一言が言えなかった。自分のとまどいを悔いています。
【家での看取り】
住み慣れた北海道の地で最期を迎えると考えていた母が、病気のために自ら最期の地を大阪と決めた。しかし時間が過ぎる中で残り少なくなればなるほどに、北海道への思いが強くなり、でもあきらめ、このくり返しであったと思います。どんなにか北海道へ帰りたかったことか、これが心残りです。
最後に主人のふるさとへ帰りたかった。
介護に対する知識があれば、もう少し在宅での介護を安心して行えたのではないかと思った。
【故人享年】
65才で天国に行った夫、働くだけで終わった人生でした。これから第二の人生をゆっくり、いつまでも長生きしてほしかった。
主人もあと10年と残念がっていました。いくつになったらいいとは思いませんが少し早すぎました。
親に先立ったこと。無念だったと思う。
【旅行や遊び】
一緒に旅行をしたり、芝居を観たり、ごちそうを食べたり、2人で楽しく過ごしたかった。ああしよう、こうしようと二人で話し合っていたのに残念です。
これまでは仕事一筋でしたので、これから旅行など2人で楽しい人生を送ろうと思っていたのに…、心残りです。
旅行好きの父だったので一緒に旅行したかった。計画はしたものの、術後、痛みに耐える毎日で実行できなかった。
妹が一緒に行きたいと言っていたスペイン・ポルトガルの旅行ができなかったこと。
【親孝行】
私は今大学4回生で、父に就職の心配をかけたままだったことや、ゆっくりとした老後をプレゼントできなかったことが心残りです。
自分の子どもたちが小さいからと母に甘えてばかりで、肝心の親孝行がまったくできなかった。いつか、母がもっと年老いたら…と先のばしにしてしまったことが梅やまれます。 ▼親孝行があまりできず心配ばかりかけてきてしまったこと。
私自身の将来面でようやく父を安心させることができ、これから親孝行と思っていた矢先の入院、闘病生活となり、結局親不孝な娘で終わってしまったこと。非常に心残りとなっている。
【結婚や孫の顔】
花嫁姿を見てもらう事が出来なかった。孫の顔も…。もっと父娘のコミュニケーションをとりたかった。
結婚をし、孫の一人でも見せてあげたかったです。これが一番の心残りです。
母は私が結婚しないことを気にかけていたので、生前に結婚できなかったこと。
結婚して子供を母親に抱かせてあげることができなかったこと。