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(2011年7月1日~)
ホスピス・緩和ケアに関する意識調査
余命が限られると、残された時間をどう過ごすか?

死を恐れる気持ちが強くあっても、人生や生に対して目的や意義を
持つ気持ちが強ければ、残りの時間を前向きに生きようとする。




 「もしあなたが治る見込みがない病気にかかり、余命が限られているとしたら、残された時間をどのように過ごしたいと思いますか」とたずねたところ、「趣味や好きなことをして過ごしたい」「家族と過ごす時間を増やしたい」「これまでできなかったことに挑戦したい」と回答した人は、「死への恐怖・不安」得点も「人生における目的意識」得点も高いグループに多かったものの、「死への恐怖・不安」得点が高く「人生における目的意識」得点が低いグループでは回答率が低く、両者には大きな差がありました。
 「これまでと変わらない生活スタイルで過ごしたい」「仕事やこれまで取り組んできたことを片付けたい」という項目では、「死への恐怖・不安」得点が低く「人生における目的意識」得点が高いグループで回答率が高く、「死への恐怖・不安」得点が高く「人生における目的意識」得点が低いグループで回答率が低い結果となりました。さらに、「気が動転し、わからなくなると思う」「生きる気力をなくすと思う」という項目では、「死への恐怖・不安」得点が高く「人生における目的意識」得点が低いグループで突出して多い結果となりました。
 以上のことから、死に対して恐れの気持ちを強く持っている人は、気が動転したり、生きる気力をなくしたりする傾向があるものの、人生に対して目的意識を感じていれば、趣味を楽しむ、家族との時間を大切にする、新たなことに挑戦するといった前向きな意欲も強く持つようになるといえます。つまり、死を恐れる気持ちが強くあっても、人生や生に対して目的や意義を持つ気持ちが強ければ、これまでの人生を肯定的に捉え、残りの時間を前向きに生きようとする姿勢につなげることができるのではないかと考えられます。

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