(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.35
今月のコラム
 
工藤 良治氏
青海社
代表取締役社長
工藤 良治
  木村浩子さんとの出会い

 私は青海社という医書系の出版社におり、緩和ケアとリハビリテーション関連の書籍・雑誌を主に出版している。今、1年ほど前から関わっている本が最終段階、つまり校了になろうとしている。しかしこの本は、どういうわけか短歌集である。本の宣伝をするつもりは毛頭ないが、著者の木村浩子さんのキャラクターに同調し、短歌集まで出版することになったという気が最近しているので、書かせていただく。
 木村さんとの最初の出会いは、9年ほど前の2008年の夏である。その頃、型通りでない本を1冊、無性に作りたくなっていた。知り合いの山根寛氏(当時、京都大学保健学科教授)に相談したところ、「そういう気持ちにぴったりな素材がある」ということだった。そして、沖縄の伊江島で平和運動や障害者運動に積極的に取り組んでいる木村さんを紹介されたのだった。
 木村さんは1937年、山口県生まれ。生まれながらにして重度の脳性まひという障害を持ちながら育ってきた。山根氏は、彼女の人柄(?)と障害者の自立運動に共感し、大学生時代から行動を共にしてきた。『土の宿から「まなびやー」の風がふく』(青海社、2009年)は、1960年代の終わりに山口県周東町で誕生した「土の会」運動の木村さんおよび彼女の仲間たちの物語である。直観的で行動力のある木村さんとの関わりの中、彼女に翻弄される仲間とのさわやかでユーモラスな話が満載である。また、伊江島の簡易宿泊施設「土の宿」でプロのカメラマンが撮影した風景写真が豊富に載っている。
 写真には、木村さんの短い言葉が1点1点添えられている。一部を紹介する。
 「人が好き 土が好き そして私が好き」
 「限りない父母の愛をうけて この地に生まれた私」
 「あなたの言葉 ひとこと ひとこと 心からもらさない」
 「石ころなどを並べ 今日も 人のいない浜であそぶ」
 「歩くことに魅せられてから 日が短い」
 「あなたに会うと 私の行く手が 拓けるような気がする」
 「恩を返した、と思う すぐそのあとから受けている」
 私のお気に入りの1冊である。
 この本が完成して、木村さんとさらにもう1冊、作ることになった。5人の身体障害者、そして彼ら・彼女らを支える人々との間に生まれた大小さまざまな人生のドラマを通して、生きる意味を探る『奏であういのち―脳性まひとALSの人たちをめぐる物語』(青海社、2014年)』である。この本は、障害者がメインなのか。健常者を中心にしているのか、読み手によって受け取り方が違う不思議な本である。
 木村さんは、口と足指で絵を描く芸術家であり、短歌も小さい頃から習っている。そして、今回の『木村浩子歌集―琉球すみれ』が誕生しようとしている。好きな一句を紹介する。
 「良き出会い数多(あまた)ありつつわが一生(ひとよ)老いも至福と思う時あり」 木村さんとは、理屈でいえない、何か深い「縁」のようなものを感じている。
 
木村氏と山根氏
木村氏(左)と山根氏(右)
 
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Whole Person Care ワークショップ
 
第10回 Whole Person Care チラシの表紙    本年度より、コースⅡが開講いたします!
 
 本年度より、コースⅠを受講された方を対象として、より深くWhole Person Careを学ぶための、コースⅡを開設いたします。コースⅠ、コースⅡとも、ご参加を心よりお待ちしております。
 ■日時・会場
  コースⅠ 2017年8月5日(土)9:30~19:30 
       *第1回~第9回と同じ内容です。
  コースⅡ 2017年8月6日(日)9:30~17:00
       *コースⅠを受講済の方を対

  会 場:両日とも 千里ライフサイエンスセンター
 
 
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第2回 Whole Person Care 国際学会が、2017年10月にカナダ、モントリオールで開催されます
 
第2回 Whole Person Care 国際学会 リーフレットの表紙    左記写真は 第2回 Whole Person Care 国際学会 のリーフレットの表紙です。
内容(英語表記)は、下記ボタンよりアクセスしていただければ、ご覧いただけます。(pdf)

 
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ホスピス財団の2017年度事業の紹介(4回シリーズ) その1
 
 ホスピス財団の本年度の活動計画が、2月のホスピス財団事業委員会で企画・立案され 3月の理事会にて承認されました。今回は、調査・研究事業について その概要をご紹介いたします。

1.   ホスピス・緩和ケアに関する調査研究事業(公募)
2.   遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する調査研究事業(第4次調査・2年目)
3.   『ホスピス・緩和ケア白書 2018』(特集テーマの概説+データブック)作成・刊行事業
4.   非がん疾患の終末期医療の実態に関する調査(4年目)
5.   ホスピス・緩和ケアに関する意識調査
6.   一般病棟や療養型病棟において緩和ケアの提供を進めるための手法の開発
 
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ホスピス財団ニュース 4月号が発行されました。
 
ホスピス財団ニュース32号の表紙  
 ホームページでもご閲覧いただけます。
 
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ホスピス・緩和ケア白書2017が刊行されました
 
新たな全人的ケアの表紙  
・特集テーマ:小児緩和ケアの現状と課題
・発 行 所:青海社 2200円+税
 お求めは全国の書店で。
(ホスピス財団賛助会員には無料で配布しております)
 
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『新たな全人的ケア・・医療と教育のパラダイムシフト』 好評発売中
 
新たな全人的ケアの表紙  
 「Whole Person Care:A New Paradigm for 21Century」(Springer 社 2011年)の日本語訳として『新たな全人的ケア:医療と教育のパラダイムシフト』を青海社より全国で発売中です。
 Whole Person Careとはカナダ、マギル大学医学部で開発された、新しいケアの概念であり、従来の考え方を根本的に変えるアプローチです。
 是非、ご一読ください。
 
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情報コーナー
新刊紹介
 
柏木哲夫氏の著書「恵みの軌跡」の表紙   「恵みの軌跡」   いのちのことば社 1300円+税

 柏木哲夫氏の自伝とも伺える、精神科医・ホスピス医としての歩みを始め、
家族のこと、信仰のこと、趣味のことが記された好著。

・出版記念講演会のお知らせ → 詳細はこちら 「恵の軌跡」出版記念講演会のチラシ


小笠原医師のエッセイ集「診療所の窓辺から」の表紙   「診療所の窓辺から」   ナカニシヤ出版 1500円+税

 高知・四万十の地で診療を続けている、小笠原医師のエッセー集が、好評発売中

 
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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
・ドクター元ちゃんがんになる(金沢赤十字病院 副院長 西村 元一医師の連載高ラム)
 氏自身ががんになった時、奥様の献身的な支えが大きな力となったことから「家族力」の必要を紹介した記事
(毎日新聞 2017/4/30 掲載)

・医療保険と介護保険の診療・介護報酬が、2018年に同時改正されるが、とくに在宅での看取り促進や、かかりつけ医の充実が大きな課題であり、そのポイントを解説した記事
(毎日新聞 2017/4/23 掲載)

・胃がん手術の世界的権威である笹子医師が退職を機に、奥様と共に兵庫県で「がん哲学外来」を開設したことを紹介した記事
(毎日新聞 2017/4/22 掲載)

・医療的ケア児(人口呼吸器や胃瘻などのケアが必要なこども)の保育所での受け入れが、都道府県によっては、ゼロのところもあるという厚労省の調査結果を紹介した記事
(読売新聞 2017/4/20 掲載)

・大阪国際がんセンターで、毎月1回、4つのオーケストラが協力して、がん患者のストレスを音楽で癒す取り組みが始まったことを紹介した記事
(毎日新聞 2017/4/12 掲載)

・神主であり、医学部を卒業し精神科医を兼ねて、さらに臨床宗教師として活動されているユニークな人材を紹介した記事
(読売新聞 2017/3/31 夕刊掲載)

・シリーズ:「生と死を問う」
 自宅で最期を迎える場合と、ホームホスピスで最期を迎える場合のモデルケースを横須賀市と宮崎市で取材した特集記事
(読売新聞 2017/3/19・26 連載)

 
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