(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.3
今月のコラム
 
佐治 重豊 理事

ホスピス財団理事
がん集学的治療研究財団理事長
佐治 重豊
   私は、ホスピス財団の理事として既に10年が経過しましたが、他に同じ医療関係で「がん集学的治療研究財団(集学財団)」の理事長を拝命し十数年が過ぎました。そこで、今回ホスピス財団事業のヒントになればと考え、私共の取り組みを簡単に紹介させて頂きます。是非、ご批判、ご提言など賜れば幸いです。
 集学財団の発足は1980年で、2013年4月に特定公益法人に移行しました。主な事業は、
(1)一般研究助成、(2)施設データマネージャー養成、(3)市販後自主的臨床試験、(4)第3次対がん10か年総合戦略での研究用推進事業、(6)広報活動として「がん治療のあゆみ」、「がん集学財団ニユーズ」の発刊、市民公開講座等であります。
 この中で、最近の取り組みとして「次世代型がん治療」への模索を始めています。概要は、癌薬物療法での臨床試験で、患者登録方法を電話登録からEDC(Electronic Data Capture)方式に変更しました。これはパソコン画面上から症例登録する方法で、5か国語対応、年中無休、24時間登録できるため、多国間臨床試験への対応が可能です。その結果、国際共同臨床試験への参加(IDEA試験)や1000例以上の大規模臨床試験でも予定期間内に登録終了でき、瞬時に結果の解析が可能になりました。
 一方、適応症例選択基準や有害事象防止策として、各種検査値やバイオマーカーを臨床試験の付随研究として検索しています。最近、これにGWAS法を用いた網羅的遺伝子解析を追加し、得られた膨大なデーター(Big data)をスパコン解析し、臨床応用する方策です。これは、犯人逮捕が聞き込み捜査から防犯カメラなどの膨大な画像データーを駆使することで、精度が向上した手法に似ています。そうして、「1患者1カルテ方式」が導入されれば、全ての患者データ(病名、治療内容、検査成績、治療結果等)を
Health Information Technologyとして一元管理しスパコン解析できれば、最も有効な治療法(Result Oriented Medicine)、最も経済的な治療法(Management Based Medicine)等が抽出でき、患者さんからも感謝される治療法(Survivor Oriented Medicine)、即ち、最適の標準的治療が完成するかも知れません。これが「次世代型がん医療」を構築する近道で、医療経済面でもValue Based Patient Careとして貢献できる時代の到来です。集学財団でもこの方面のお手伝い出来ればと日夜粉骨努力しています。

 
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2015年度 事業助成募集のご案内
本年度より助成の対象が拡大されました
     
2015年度事業助成募集のご案内のイメージアイコン   ■ 対象者 :助成課題に意欲的に取り組んでいる医療従事者の個人あるいは団体
■ 助成金額:1件あたり50~150万円(数件)

本財団は、ホスピス・緩和ケアの発展に貢献し、国民の保健医療の向上に寄与することを目的として、ホスピス・緩和ケアに関する調査・研究、人材育成、普及・啓発および国際交流等の事業を展開しています。今回、本財団の使命であるホスピス・緩和ケアの質の向上に貢献するという観点から、財団の助成する事業を拡大して公募することになりました。
 
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セミナー・ワークショップ・研修会のお知らせ
ホスピス・緩和ケア ボランティア研修会 9月4日
     
ホスピス・緩和ケアボランティア研修会ポスター   ■ 日 時:9月4日(木)13:30 ~ 16:15(13:00より受付)
■ 会 場:愛媛大学医学部 40周年記念講堂
(病理解剖臨床講義棟2階)
■ 講 演:中橋 恒氏(松山ベテル病院 院長・ホスピス病棟医長)
 ・病院ボランティアの役割とは?
 ~ ボランティアがいる病院の風景~

 櫃本真聿氏(愛媛大学医学部附属病院
       総合診療サポートセンター センター長)
 ・生活を途切れささないために
  ~ 緩和ケアとエンパワメント ~
■ 参加費:無料
■ 資料代:1,000円
 ※(公財)日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団・
  (特活)日本病院ボランティア協会会員は無料
■ 共 催: (公財)日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団/
  (特活)日本病院ボランティア協会
■ お申込み・お問合せ:
  (特活)日本病院ボランティア協会 TEL・FAX 06-6809-6506
 
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Hatchinson先生によるWhole Person Care(WPC)ワークショップが開催されました。
 
・6月22日(日)千里ライフサイエンスセンター、サイエンスホールにてHatchinson先生によるWPCワークショップが開催された。Hatchinson先生は昨年に続き、2度目の来日であり、今回は日本緩和ケア医療学会学術大会の海外招待演者として招聘されたのを機に、ホスピス財団がワークショップを企画した。当日は、医師、看護師をはじめ、臨床心理士や僧侶など多彩な職種から47名の参加がありWPCの4つの柱(Definition of Mindfulnes、Congruence & Communication Stances、Iceberg MetaphorHealing)を中心に、実践的なワークショップが行われた。テーマ毎に、日頃の体験を元にしたロールプレイを加えながら、WPCの本質を学ぶことが出来た。また、終了後も多くの質問が出され、WPCへの関心の高さが伺われた。

ワークショップの様子-1   ワークショップの様子-2
 
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第4,5,6 回 Whole Person Care ワークショップ
     
whole_person_careのイメージアイコン   本ワークショップは、ホスピス・緩和ケアに従事する医師、看護師、薬剤師、MSW やメディカルスタッフの育成を目的としたものです。体験学習を主としており、グループワークを通じて Whole Perdon Care の学びを深めることを目ざしております。
ご参加を心よりお待ちしております。

博多会場
第4回 2014年7月26(土) 9時30分~19時30分
リファレンス博多駅東ビル
都合により中止となりました
大阪会場
第5回 2014年8月9(土) 9時30分~19時30分
千里ライフサイエンスセンター
札幌会場
第6回 2014年8月23(土) 9時30分~19時30分
TKP 札幌ビジネスセンター
 
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ホスピス財団の2014年度事業の紹介
 
その3(4 回シリーズ)
 
今回は、ホスピス財団の普及・啓発事業の紹介です。
 
ホスピス・緩和ケアフォーラム開催事業
 
『これからのとき』の冊子増刷
 
一般広報活動事業
 
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その他のニュース
 
ホスピス講演会「寄り添うこころ」~音楽の力とユーモア~の紹介
 
・平成26年7月12日(土)13:00より(12:30 開場)奈良県文化会館国際ホールにて、アルフォンス デーケンさん(上智大学名誉教授 生と死を考える会全国協議会名誉会長)による講演会が催されます。

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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
・「大学教授がガンになってわかったこと(山口仲美著)」「病から詩がうまれる(大井玄著」の二冊の“人生の最後をいつどこで、どう生きるのか”を考える書物を紹介した記事
 (毎日新聞2014/6/15掲載)

・ガンと認知症機能障害との合併が大きな課題となってきた今日、超高齢化社会における「支える医療」のあり方の現状と課題を考える記事(読売新聞2014/5/17掲載)

・万人共通の感覚である痛みに対するケアは思想や信条を超えた「正義」、がんの疼痛緩和について患者への適切な対応が必要とする記事(毎日新聞2014/5/15掲載)

・「子育て世代、がんになったら」どうするか。子どもの心のケアや親子の信頼づくりなどの諸問題を取り上げた記事(毎日新聞2014/5/14掲載)

・お坊さんは悩みの「聞き屋」。末期患者が入院する病院や施設出向き信者以外の患者にも寄り添う僧侶や寺院が増えている。その内容を紹介した記事。(読売新聞2014/5/13掲載)

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ホスピス財団ニュース第26号が発行されました
 
ホスピス・緩和ケアフォーラム2013in呉の報告をはじめ、ホスピス財団の活動の報告を多数掲載しています。
 
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