(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.25
今月のコラム
 
藤田 光寛氏

高野山大学 学長
ホスピス財団 理事
藤田 光寛
   私の専門領域は人文学に属するインド・チベット仏教学(古代インドやチベットの仏教文献を解読・考察する)、いわゆる座学ですので、ホスピスケアについては門外漢ですが、高野山大学の学長に就任してから、高野山大学が行うスピリチュアルケアや臨床宗教師の養成事業に関与するようになりまして、ホスピス財団でも新たに学ばせて頂いています。ここでは、仏教系の本学が行っている私共の取り組みの一端を紹介したいと思います。
 仏教では、生老病死(四苦)が苦しみ(思いどおりにならないこと)の根源ですので、人々をこの苦しみから解放して、人々の心を平安に導くことを説きます。他者に対して心を寄せて慈悲(慈愛と共感)をもち、他者のためにつくすこと(利他行)を求めています。
 そこで、本学では、大阪サテライト教室(大阪大学中之島センター6F)において別科スピリチュアルケア・コース(修業年限2年)、東京サテライト教室において臨床宗教教養講座(1年制)を開講しています。ここでは医療、看護、福祉、教育などの現場で必要な心のケアを学ぶことがでます。そして、日本スピリチュアルケア学会や日本臨床宗教師会の認定資格も取得することを目指しています。
 例えば、東京サテライト教室の臨床宗教教養講座では、密教学・仏教学・宗教学等の基礎学問、臨床心理学・社会福祉学・寺院経営学等の実践学問、被災地での臨地実習、医療施設や病院での臨床実習などを実施しています。特に、医師であり僧侶である田中雅博先生は「医療現場に宗教者が必要である」と早くから提唱しておられ、田中先生の病院・施設で充実した講義と臨床実習が行われています。
 また、宗教と医療についての公開講座「21世紀高野山医療フォーラム」を実施しています。  医師でもある(株)新日本科学、永田良一社長の「医療者と宗教者が協力し合って、クライアントの体と心の両面から癒す医療を目指したい」という思いから「21世紀高野山医療フォーラム」がうまれ、柳田邦男先生を中心とする21世紀高野山医療フォーラム理事会によって企画され、毎年実施されています。臨床の現場で宗教者が医療者と協力していかに実践すべきか(実践のあり方)を考えるための示唆に富む提言がなされています。
 人々に幸福と生きる力を与える宗教者に対して、社会の期待が増していると思います。
 
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『新たな全人的ケア・・医療と教育のパラダイムシフト』 5月中旬発売
 
新たな全人的ケアの表紙  
 ホスピス財団は、この度「Whole Person Care:A New Paradigm for 21Century」(Springer 社 2011年)の日本語訳として『新たな全人的ケア:医療と教育のパラダイムシフト』を青海社より全国で発売いたします。
 Whole Person Careとはカナダ、マギル大学医学部で開発された、新しいケアの概念であり、従来の考え方を根本的に変えるアプローチです。
 是非、ご一読ください。
 
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ホスピス財団15周年記念講演会
 
ホスピス財団15周年記念講演会のチラシ  
 15周年を記念して「あなたは、どのような最期を望みますか」をテーマに講演会を開催いたします。
 多くの方々のご参加をお待ちいたします。

■ 日 時:2016年7月2日(土)16時~18時
■ 会 場:大阪新阪急ホテル 2階「紫の間」
■ 講 演:“しっかり生きて、ありのままに逝くために”
      講師: 志真泰夫氏
■ 鼎 談:“これまでのホスピス・緩和ケアの歩み、
      そして私たちは何をめざすか”
      ― 柏木哲夫氏 恒藤 暁氏 志真泰夫氏
■入場無料(定員300名 先着順)
 
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ホスピス財団ニュース 30号(2016年4月)が発行されました
 
ホスピス財団ニュース30号の表紙  
 ホスピス財団の活動を紹介した機関紙「ホスピス財団ニュース」30号が発行されましたので是非ご覧ください 。
 
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J-HOPE3が刊行されました
 
ホスピス財団ニュース30号の表紙  
 世界的にも高く評価されている「遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究3」 (J-HOPE3)が刊行されました。
 
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ホスピス・緩和ケア白書2016が発売中です
 
ホスピス緩和ケア白書2016の表紙  
 緩和ケアにおける緩和デイケア・がん患者サロン・デイホスピス」を特集テーマにホスピス緩和ケア白書2016が完成いたしました。
 
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ホスピス財団の2016年度事業の紹介(4回シリーズ) その2
 
 ホスピス財団の本年度の活動計画が、2月のホスピス財団事業委員会で企画・立案され 3月の理事会にて承認されました。今回は、人材育成事業について その概要をご紹介いたします。

1.   ホスピス・緩和ケアボランティア研修セミナー開催事業(公募)
2.   Whole Person Careワークショップ開催事業
3.   グリーフケア研修セミナー開催事業(公募)
4.   高齢者介護施設等の看取り教育研修
5.   Hutchinson教授 翻訳出版記念講演会
 
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Ellershaw 教授による講演会&シンポジウムのご案内
 
Ellershaw 教授による講演会&シンポジウムのチラシ  
 この度、ホスピス財団は設立15周年記念行事の一環として、Liverpool Care Pathwayを開発された英国リバプール大学のEllershaw 教授をお招きし、講演会&シンポジウムを、第40回日本死の臨床研究会年次大会(札幌)に合わせて開催いたします。皆様のご参加をお待ちいたします。

■ 日 時:2016年10月7日(金)13:30~17:30
■ 会 場:札幌コンベンションセンター 中ホール
■ 講 演:死にゆく患者のケアをいかに改善させるか(同時通訳付)
■ 対 象:医療関係者
■ 参加費:無料
■ 定 員:300名(事前申し込み制:先着順)
 
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第9回 Whole Person Careワークショップのご案内
 
第9回 Whole Person Care ワークショップのチラシ  
 好評のWhole Person Careワークショップが2016年8月27日(土)に大阪で開催されます。
 多数のご参加をお待ちいたします。(第1回~9回は同じ内容です)
 
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『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック・・』が発行されました。
 
旅立ちのときの表紙  
 旧『旅立ち』が絶版となり、多方面から再販の要望が多く寄せられていましたが、今般 『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック』が新しく制作され、出版の運びとなりました。本冊子が、旧版同様、多くの人に読まれ、死という現実に目をそむけず、死を受け入れる一助になり、人生の最後に寄りそう方々に用いられることを願っております。
  ホームページでも閲覧可能ですが、ご希望の方には1冊200円(送料込)で送付いたします。
 
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個人賛助会費と一般寄附が、オンライン(クレジット決済)でも支払いが出来るようになりました
 
決済サービスのwebページの一部    ホスピス財団では、新しく CANPAN決済システムを導入し、ご自宅のパソコンを使用して賛助会費(個人)と一般寄附の支払いが可能になりました。郵便局や銀行へ出向く必要がなく手軽に利用できますので、是非、ご活用ください。詳細はホームページを参照してください。
 
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ホスピス財団の新パンフレットをお分けしております
新しくなったパンフレットの表紙    一人でも多くの方々にホスピスの使命とホスピス財団の働きを知って戴きたいとの思いから、 一般の方にも分かりやすいパンフレット『私たちはホスピス財団です』を制作いたしました。 是非、ご活用ください。ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へ E-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。
 また、ホームページにも掲載しております。
 
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情報コーナー
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
・こどもホスピスが、大阪と東京で相次いで開設されたことと、その役割を紹介した記事
(毎日新聞 2016/4/20 掲載)

・特集記事 QOD(Quality of Death) “生と死を問う”
家で看取ると題しての3回シリーズ。家で看取りを行ったケースを取材し、自宅での看取りが専門家のアドバイスを受けることで可能なことを紹介し、また末期の場合には救急車を呼びことが適当でない場合もあることを示唆した記事
(読売新聞 2016/4/3~17 掲載)

・手術支援ロボ「ダビンチ」の腎臓ガン手術が、保険適用となったことや、ダビンチの患者への負担が少なく優れていることを紹介した記事
(読売新聞 2016/4/17 掲載)

・新タイプの抗がん剤「オプジーボ」の開発に従事した京都大学、本庶教授の苦心談を紹介した記事
(毎日新聞 2016/4/14 掲載)

・自らも奥様をがんで亡くされ、失意の中から立ち直り、遺族ケアががん対策の今後の課題であることを提唱した記事
(読売新聞 2016/4/3 掲載)

・がん患者の雇用に関する企業の責務を法案に織り込むことが検討されている記事、およびがんで転職した人の現状を紹介した記事
(毎日新聞 2016/4/4, 2016/3/31 掲載)

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