(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.19
今月のコラム
 
安田 裕子 氏

中京学院大学
一般社団法人
スピリチュアルケア研究所

安田 裕子
  Whole Person Care ワークショップへのいざない
 2012年からスタートした「Whole Person Careワークショップ」はこれまでに大阪・東京・北海道で開催され,本年で4年経ちました。基本のプログラムは変わりませんが,毎回バージョンアップしており新鮮に感じられます。何気なく繰り返される日々の生活を,時に立ち止まって,心を開いて自分をみて,自己発見し,そしてまた生き方を選択する。Whole Person Careワークショップはそのような気づきの場であると思います。参加された方の中には,もう一度ご自身を振り返りたいということで再受講される方もおみえです。
 さて,ワークショップの中では瞑想も行います。瞑想には,ゆるめる(緩和,集中)・みつめる(観察,洞察)・たかめる(促進,生成)・ゆだねる(融合,統合)方法があると大下大圓氏が分かりやすく書いておられます。それらをすべて含めたマインドフルネス瞑想を行っています。マインドフルネスとは簡単に言えば「気づき」 です。自分の呼吸に集中し,そして自身の思考(頭),感情(心),身体(行動)に意図的に意識を向け自分自身の在り様を見つめていくのです。
 マインドフルネスという言葉は横文字ですが,元々は何千年と続く仏教の教えの中での仏教瞑想がルーツです。その流れの中でマサチューセッツ大学のジョン・カパットジン博士が現代医療の中で使えるように体系化しました。これはマインドフルネスを用いたストレス低減法として慢性疼痛緩和に役立っています。他にも高血圧,喘息,糖尿病等の身体的な病状を改善したり,不安,不眠等の精神的な障害を改善したりすることが科学的研究でも検証されています。さらには健康な人がより良く生活するために感情をコントロールしたり,ストレスを軽減したり,学習能力の向上や能力開発等にも幅広く役立っているようです。
 私自身が瞑想に触れたのは今から三十数年前になります。その頃はマインドフルネスという言葉も使われず,あまり知られてもいませんでした。ところが最近は医療,福祉,教育分野だけではなく,ビジネス分野でも大手IT企業等が研修として取り入れ,マインドフルネス瞑想を社員が行っていることが報告されています。アメリカ・ヨーロッパではこのマインドフルネスがちょっとしたブームになっています。そして日本でもそんな兆しがあるようです。
 私たちは日々の生活の中で,あえて意識して静かな時間を作らないと,ストレスを抱えたまま流されて生きていくのかも知れません。「Whole Person Careワークショップ」の体験は気づきの場として自分への最高の贈り物となるのではないでしょうか。
 
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“旅立ちのとき” 出版記念講演会 『参加ご希望の方は、お早めにお申し込み下さい』
 
旅立ちのとき出版記念講演会チラシ  
■ 講演:「“旅立ちのとき”を支えるケア」
  講師:田村恵子氏(京都大学大学院医学研究科教授)
■ 日時:2015年11月16日(月) 19:00~20:30
■ 場所:サクラ ファミリア(大阪梅田教会)3階 聖堂
■ 定員:200名(先着順)
■ 参加費:無料
 
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『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック・・』が発行されました。
 
旅立ちのときの表紙  
 旧『旅立ち』が絶版となり、多方面から再販の要望が多く寄せられていましたが、今般 『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック』が新しく制作され、出版の運びとなりました。本冊子が、旧版同様、多くの人に読まれ、死という現実に目をそむけず、死を受け入れる一助になり、人生の最後に寄りそう方々に用いられることを願っております。
  ホームページでも閲覧可能ですが、ご希望の方には1冊200円(送料込)で送付いたします。
 
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ソーシャルワーカーのスキルアップを目指す実践セミナーが開催されました
 
 信州・松本市で開催され、参加者は例年より少なかったですが、とても中身の濃い研修会となりました。なお、開催報告書は近日中に、ホスピス財団ホームページへ掲載予定です。

・テーマ:「地域包括ケア時代の緩和ケアを考える」
・日 時:2015年10月25日(日)10 : 00 ~ 17 : 00
・会 場:松本商工会議所 研修室
・基調講演:講師 秋月 玲子 先生
     (厚生労働省健康局がん対策・健康増進課 がん対策推進官)
 「がん対策におけるソーシャルワーカーに期待されること・・・緩和ケア、地域連携を中心に」
・シンポジウム:「地域における地域包括的ケアの現状と課題」
・参加者:14名
 
ソーシャルワーカーのため為の実践セミナー研修会の様子-1   ソーシャルワーカーのため為の実践セミナー研修会の様子-2
 
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第7回グリーフ&ビリーブメント カンファレンス開催のお知らせ
 
第7回グリーフ&ビリーブメント カンファレンス開催  
 死別による悲嘆の研究から臨床実践までを含めた学術交流の場として、2016年1月31日(日)に関西学院大学・大阪梅田キャンパスにてグリーフ&ビリーブメント・カンファレンスが開催されます。

・ 日 時 : 2016年1月31日(日) 11時~17時
・ 会 場 : 関西学院大学 大阪梅田キャンパス1004号室
・ 講 演 : “宗教者の立場からのグリーフケア”
・ 講 師 : 西岡秀爾氏 
        (崇禅寺 副住職 花園大学社会福祉学部社会福祉学科 講師)
・ 参加費 : 2000円(学生は無料)
・ 申込み : 不要
 
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2016年度  事業助成募集のご案内 ・・・応募の締め切りは11月30日です。
 
事業助成募集のバナー    ホスピス財団では、本年度もホスピス・緩和ケアに関する事業助成を募集しております。 皆様からの応募をお待ちいたします
     
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ホスピス・緩和ケアフォーラム2016 協力医療機関募集 ・・・応募の締め切りは11月30日です。
 
協力医療機関募集のバナー    市民の方々にもホスピス・緩和ケアへのご理解を深めて戴く目的で、本財団が主催し、毎年全国各地で開催しております。
 本財団は2016年度ホスピス・緩和ケアフォーラム開催の協力医療機関を募集いたしております。
     
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ホスピス財団ニュース 29号(2015年10月)が発行されました
 
ホスピス財団ニュース29号の表紙  
 ホスピス財団の活動を紹介した機関紙「ホスピス財団ニュース」29号が発行されましたので是非ご覧ください 。
 
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個人賛助会費と一般寄附が、オンライン(クレジット決済)でも支払いが出来るようになりました
 
決済サービスのwebページの一部    ホスピス財団では、新しく CANPAN決済システムを導入し、ご自宅のパソコンを使用して賛助会費(個人)と一般寄附の支払いが可能になりました。郵便局や銀行へ出向く必要がなく手軽に利用できますので、是非、ご活用ください。詳細はホームページを参照してください。
 
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ホスピス財団の新パンフレットをお分けしております
新しくなったパンフレットの表紙    一人でも多くの方々にホスピスの使命とホスピス財団の働きを知って戴きたいとの思いから、 一般の方にも分かりやすいパンフレット『私たちはホスピス財団です』を制作いたしました。 是非、ご活用ください。ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へ E-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。
 また、ホームページにも掲載しております。
 
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情報コーナー
新刊紹介
 
「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」の表紙   明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい
         ・・・樋野興夫 著 幻冬舎 2015年8月刊 1100円(税別)

 メスも薬も使わず、3000人以上のがん患者と家族に生きる希望を与えた
「がん哲学外来」創始者の心揺さぶる言葉の処方箋

 
セミナー関係
 
奈良県のがん医療を考える(ホスピスシンポジウム2015)のチラシ   奈良県のがん医療を考える(ホスピスシンポジウム2015

日 時:2015年11月22日(日) 13:30開演(13:00開場)
会 場:奈良県文化会館小ホール
基調講演:「受け継がれる“いのち” ホスピスケアを考える」
     細井 順氏 ・・・・ヴォ―リス記念病院希望館 ホスピス長
パネルディスカッション:「ホスピス・緩和ケアが目指すもの」
入場料:無料 事前申し込み不要

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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
  10月は、ホスピス緩和ケア週間(10月4日~10日)もあり、がん、緩和ケアに関する特集記事が組まれていました。「がん相談支援と家族」の特集記事では、その最終回にホスピス財団事業委員の小川朝生先生が登場されました。
 
・「がん社会はどこへ」第3部 今回は心のケアに関して焦点を当てた5回連載の特集記事
(毎日新聞 2015/10/21~28 掲載)

・東日本大震災を機に、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」に背中をおされ、被災者の心の問題に向きあっている長崎から岩手県大槌町に移住した心療内科医を紹介した記事。
(毎日新聞 2015/10/21 夕刊掲載)

・祇園の元芸奴さんで、ジャズシンガーの女性が、自らのがん体験を講演や歌で啓発活動をしていることを紹介した記事
(毎日新聞 2015/10/15 夕刊掲載)

・前立腺がんを凍らせて壊死させる臨床研究を慈恵医大が始めたことを紹介した記事
(読売新聞 2015/10/5 掲載)

・「がん相談支援と家族」をテーマに、その専門家が現状や対策を語っている6回連載の特集記事
(読売新聞 2015/10/2~9 掲載)

・阪神大震災でボランティア活動を続け、昨年9月に亡くなった黒田裕子さんの医師を受け継いで活動されている住民の活動を紹介した記事
(毎日新聞 2015/10/2 夕刊掲載)

・在宅での看取り環境を整備するために、死亡診断書の交付要件を緩和することを政府のワーキンググループが検討を始めたことを紹介した記事
(毎日新聞 2015/9/29 掲載)

・「別れを話し合う」をテーマに、いくつかの切り口で現状を紹介した5回連載の特集記事
(読売新聞 2015/9/17~23 掲載)

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