(公財)ホスピス財団 メールマガジン「ホスピス財団便り」 vol.9
   
賛助会費納入、寄付に関するお知らせとお願い
2023年6月末でCANPAN決済サービスが終了し、
新しくSyncable(シンカブル)決済サービスに移行いたしました。
CANPAN決済サービス(6月末終了) ⇒ Syncable決済サービス(7月1日~)
   
今月のコラム

池山 晴人 氏
大阪国際がんセンター
がん相談支援センター長
ソーシャルワーカー
池山 晴人
  クライエントの目線の高さと歩く速さ
 一学生から社会人となってから35年、いくつかの職場を移らせていただきながらも今日までソーシャルワーカー職を続けることができた。十分な振り返りはできていないが、ひとえにクライエントの多様性に学び、導かれてきた年月であったと思う。 それは、医療に接する患者さん・家族の“困りごと”を伺い、特に人生の最終段階の暮らしを模索するお手伝いに携わるとき、クライエントの家族や他者との関わり、学校・仕事やお金との関わりをはじめ、浮き彫りとなる“その人らしさ”を、病院という組織、医療やさまざまな社会保障制度など、それなりに強固な枠組みの中でいかに維持するか、という協働としたかった。

 今、がん治療は外来中心となり、積極的治療終了の日も外来で迎えることも多い。主治医からその説明を受けた直後、相談室で私は「はじめまして」と挨拶し、訪問診療やホスピス・緩和ケア病棟の情報提供と実際の施設選定をし、クライエントとの会話を通して“その人らしさ”を伺うことで、人生の最終段階のくらしを模索して実際の調整をはじめる。お目にかかるのはその日だけ、数十分だけの場合もあった。 もちろん所属施設でも、意思決定支援を充実させるべく全治療プロセスにおけるACPを進めているが、先延ばしにしたい事項No.1であることも大切に受容したいと思う。

 クライエントの目線の高さで、クライエントの歩く速さで。お目にかかるのがクライエントの人生のわずか数十分、せいぜい数日だとしても、その多様な価値にふれさせていただけることを大切にしたい。

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ホスピス財団主催・協賛の研修会、セミナー、出版等のご案内
新 Whole Person Care ワークショップが開催されます
 
 
新 Whole Person Care ワークショップ2023のチラシ    コロナ禍で延期されていましたワークショップが新たに開催されます。

■コースⅠ:2023年8月26日(土)9:30 ~ 18:00
 コースⅡ:2023年8月27日(日)9:30 ~ 17:00
■会  場:千里ライフサイエンスセンター  801号室 
      (https://www.senrilc.co.jp/)
■コーディネーター:恒藤 暁 氏(京都大学大学院医学研究科)
          安田裕子 氏(岐阜協立大学)
■参加費:各コース 15,000 円(賛助会員は 10,000 円)
■定 員:各コース 30 名(定員になり次第締め切ります)


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第8回 Whole Person Care 研究会が開催されます
 
 
第8回 Whole Person Care 研究会のチラシ

Whole Person Care 特別講演のチラシ
   日本 Whole Person Care 研究会主催の「第8回WPC研究会」が
8月19日(土)対面にて札幌で開催されます。
また前日に京都大学大学院、恒藤教授による「Whole Person Care 特別講演」も開催されます。

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第6回ホスピス財団国際セミナーが開催されます
 
 
第6回ホスピス財団国際セミナーのチラシ    カナダのMcGill大学のWhole Person Careプログラムの責任者であるHutchinson教授をお迎えして国際セミナーを開催いたします。

■テーマ  :Whole Person Careの共育
■大阪会場 :2023年11月18日(土)13:00~17:00
       梅田スカイビル会議室A イーストタワー22階
■東京会場 :2023年11月19日(日)13:30~17:30
       品川インターシティ会議室
■講師   :Tom A. Hutchinson教授(McGill大学医学部) 逐次通訳付
       品川インターシティ会議室
■ファシリテーター:
       恒藤 暁 氏(京都大学医学部附属病院 緩和医療科 教授)
       土屋 静馬 氏(昭和大学 医学教育学講座 准教授)
       三好 智子 氏(岡山大学学術研究院医歯薬学域
               くらしき総合診療医学教育講座 准教授)
■対象者  :医療関係者


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「ホスピス緩和ケア白書2023」が完成いたしました
 
 
『Whole Person Care教育編』の表紙   「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の概念と実践への取り組み」を特集テーマにホスピス緩和ケア白書2023が完成いたしました。



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「ホスピス・緩和ケアに関する意識調査2023年」が発行されました
 
 
『ホスピス・緩和ケアに関する意識調査2023年』の表紙    本調査は過去4回(2006年、2008年、2012年、2018年)実施されてきましたが、この度5年振りに、5回目が実施され、報告書が発行されました。「人生100年時代の逝き方」と題して、終末期医療に関して数々の興味深いデータが掲載されていますので、是非ご覧ください。



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ホスピス財団ニュース44号が発行されました
 
 
『ホスピス財団ニュース44号』の表紙    意識調査2023年「人生100年時代の逝き方」 他、財団関連のニュース掲載。



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映画『明日香に生きる』のご案内
 
 
映画『明日香に生きる』のポスター   ホスピス財団が後援している溝渕正幸監督の映画が全国で順次上映されています。

予告編など 詳細はこちら
https://www.inochi-hospice.com/asuka/
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『Whole Person Care 教育編』が好評発売中です
 
 
『Whole Person Care教育編』の表紙    2016年度に出版した『新たな全人的ケア』(Whole Person Care日本語版)、および2020年度に出版した『Whole Person Care 実践編』(Whole Person Care: Transforming Healthcare 日本語版)に続き、その教育編として『Whole Person Care教育編』(MD-Aware 日本語版)が発売されました。

■ 訳 者:土屋静馬氏、三好智子氏
■ 監 訳:恒藤 暁氏 
■ 出版元:三輪書店
■ 発 売:ホスピス財団
■ 売 価:2000円(税別)


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情報コーナー
 
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 (記事のコピー等をご希望の方はホスピス財団事務局へご連絡ください。)
 
・東京でこどもホスピス設立を目指す
19歳の息子を骨肉腫で亡くした母、佐藤良絵さんは、苦しむ息子を看取った経験から、こどもホスピスを東京に作りたいとの思いでNPO法人「東京こどもホスピスプロジェクト」を設立し、自らが代表理事として講演会などで訴え、関係省庁で検討が始まっていることを紹介した記事。
(読売新聞 2023/07/02 掲載)

・不安社会・・・・健康情報の代償
ある栃木県の末期がん患者が、標準治療では効果が現れず緩和ケアへと言われショックを受け、自由診療の「自家がんワクチン療法」を知り、高額は医療費を支払ったが効果はなく、死期を早めた結果となった。遺族は訴訟を行い勝訴したが、同様の問題は多いと思われる。医師が患者に寄り添い対話をしっかりすることが大切なことを紹介した記事。
(毎日新聞 2023/06/29 掲載)

・シリーズ「死と生を見つめて」第3部  グリーフケア(6回掲載)
死別の悲嘆に寄り添う「グリーフケア」関する現状を6回にわたってレポートした特集記事。
2005年の福知山線脱線事故がきっかけとなり、グリーフケアという言葉の広まりとともに、遺族ケアの多くの取り組み、組織が活動している。 グリーフケアの研究者、指導者の立場からの活動、被害者遺族がグリーフケアの指導を行う実例や、グリーフケアの認定制度も知られつつあること、コロナ禍で最期を看取れなかった哀しみ(あいまいな喪失)、また寺院や葬儀場が遺族に寄りそう取り組みをしていることを紹介した記事。
(読売新聞 2023/06/14〜21 連載)

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■このメールマガジンは、ホスピス財団の賛助会員をはじめ、ホスピス・緩和ケア医療従事者の皆様にお送りしております。また、お知り合いの方々にも転送していただけると幸いです
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発行:ホスピス財団(公益財団法人 日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団)
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