(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.26
今月のコラム
 
溝渕 雅幸氏

映画監督
溝渕 雅幸
  『いのちの継承を考える』
 私が監督した映画「いのちがいちばん輝く日~あるホスピス病棟の40日~」が劇場公開されてから3年の歳月が経ちました。
 以降も細々と「ホスピス」や「いのちの在り方」についての取材を続けているのですが、最近特に考えることは「いのちの継承」ということです。
 私は「いのちの継承」とは、死にゆく人の思いや志を受け継ぐモノであると考えてきました。映画でもそのことをテーマの一つとして描いたつもりです。しかし映画制作以降も「いのち」や「生死」をテーマとした取材を続ける中で新たな視点が生まれました。それは、「何故いのちの継承が必要か?」という事です。
 明確な答えは未だ見出せていませんが、おぼろげに考えることは「いのち」とは、人間はもとより動植物、山川草木まで、この世の全てのものが持っているということ。そして、それら全ての存在、それ自体が「いのち」であるという事です。
 「いのち」をこのように考えると、「いのちの継承」とは人間の価値ある生き方を受け継ぐだけではなく、この世にある「あらゆるいのち」の価値ある在り方を受け継ぎ、次の世代に引き継ぐ事ではないか?とも考えるのです。
 人の人生を考える時、その時間を一つの間として捉えると、生まれてから死を迎えるまでの間という見方と、今を生きる人生が過去と未来との間であるという見方も出来ます。あたかも大河のような「いのち」流れ中で生きる私たちは、過去から「いのち」を受け継ぎ、そして「いのち」を未来へ引き継ぐとても大切な役割を与えられた存在ではないか?とも思えるのです。
 このような考えや気づきを与えてくれたのがホスピスの現場でした。
 昨年の11月もあるテレビ番組の取材で淀川キリスト教病院のホスピスを訪れましたが、その病室で患者と家族、献身的に寄り添うホスピススタッフの姿を目にしたとき、まさにこの空間に「いのち」が存在し、「空間そのものが生きている」ことに改めて気づかされました。
 今50代の半ばにさしかかり三人称や二人称の死だけではなく、自分自身の死を強く意識するようになりましたが、その死が決して無意味なものではなく、「死によって受け継がれるいのちがある。」ということを知る事によって、充実した生を全うすることに繋がると考えています。
 
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映画「いのちがいちばん輝く日」のご紹介
 
「いのちがいちばん輝く日」の題字&イラストの画像  
 今月のコラム執筆者の溝渕監督の力作、「いのちがいちばん輝く日」に関する上映情報等は以下のホームページで、是非ご覧ください。

 詳細はこちら → http://www.inochi-hospice.com/
(映画のホームページへ)       
 
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『新たな全人的ケア・・医療と教育のパラダイムシフト』 好評発売中
 
新たな全人的ケアの表紙  
 ホスピス財団は、この度「Whole Person Care:A New Paradigm for 21Century」(Springer 社 2011年)の日本語訳として『新たな全人的ケア:医療と教育のパラダイムシフト』を青海社より全国で発売いたしました。
 Whole Person Careとはカナダ、マギル大学医学部で開発された、新しいケアの概念であり、従来の考え方を根本的に変えるアプローチです。
 是非、ご一読ください。
 
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ホスピス財団15周年記念講演会
 
ホスピス財団15周年記念講演会のチラシ  
 15周年を記念して「あなたは、どのような最期を望みますか」をテーマに講演会を開催いたします。
 多くの方々のご参加をお待ちいたします。

■ 日 時:2016年7月2日(土)16時~18時
■ 会 場:大阪新阪急ホテル 2階「紫の間」
■ 講 演:“しっかり生きて、ありのままに逝くために”
      講師: 志真泰夫氏
■ 鼎 談:“これまでのホスピス・緩和ケアの歩み、
      そして私たちは何をめざすか”
      ― 柏木哲夫氏 恒藤 暁氏 志真泰夫氏
■入場無料(定員300名 先着順)
 
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ホスピス・緩和ケアボランティア研修会
 
ホスピス・緩和ケアボランティア研修会のチラシ  
■日時: 2016年7月21 日(木) 11:00~16:00
■会場: 霞が関医療センター 地域医療研修センター講堂
■テーマ:あらためて知りたいホスピスボランティアのこと
■講師:高宮有介氏(昭和大学医学部医学教育推進室)
    田村聡子氏(一般社団法人WITH医療福祉実践研究所)
■入場無料(資料代1000円)

申込み等の詳細情報を見る → http://www.nhva.com/2016/07/21/ホスピス-緩和ケアボランティア研修会開催/
 
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ホスピス財団ニュース 30号(2016年4月)が発行されました
 
ホスピス財団ニュース30号の表紙  
 ホスピス財団の活動を紹介した機関紙「ホスピス財団ニュース」30号が発行されましたので是非ご覧ください 。
 
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J-HOPE3が刊行されました
 
ホスピス財団ニュース30号の表紙  
 世界的にも高く評価されている「遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究3」 (J-HOPE3)が刊行されました。
 
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ホスピス・緩和ケア白書2016が発売中です
 
ホスピス緩和ケア白書2016の表紙  
 緩和ケアにおける緩和デイケア・がん患者サロン・デイホスピス」を特集テーマにホスピス緩和ケア白書2016が完成いたしました。
 
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ホスピス財団の2016年度事業の紹介(4回シリーズ) その3
 
 ホスピス財団の本年度の活動計画が、2月のホスピス財団事業委員会で企画・立案され 3月の理事会にて承認されました。今回は、普及、広報事業について その概要をご紹介いたします。

1.   ホスピス・緩和ケアフォーラム2016
2.   ホスピス財団15周年記念講演会
3.   『これからのとき』『旅立ちのとき』冊子増刷
4.   一般広報活動
5.   ともいき京都1週年記念イベント
 
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Ellershaw 教授による講演会&シンポジウムのご案内
 
Ellershaw 教授による講演会&シンポジウムのチラシ  
 この度、ホスピス財団は設立15周年記念行事の一環として、Liverpool Care Pathwayを開発された英国リバプール大学のEllershaw 教授をお招きし、講演会&シンポジウムを、第40回日本死の臨床研究会年次大会(札幌)に合わせて開催いたします。皆様のご参加をお待ちいたします。

■ 日 時:2016年10月7日(金)13:30~17:30
■ 会 場:札幌コンベンションセンター 中ホール
■ 講 演:死にゆく患者のケアをいかに改善させるか(同時通訳付)
■ 対 象:医療関係者
■ 参加費:無料
■ 定 員:300名(事前申し込み制:先着順)
 
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第9回 Whole Person Careワークショップのご案内
 
第9回 Whole Person Care ワークショップのチラシ  
 好評のWhole Person Careワークショップが2016年8月27日(土)に大阪で開催されます。
 多数のご参加をお待ちいたします。(第1回~9回は同じ内容です)
 
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『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック・・』が発行されました。
 
旅立ちのときの表紙  
 旧『旅立ち』が絶版となり、多方面から再販の要望が多く寄せられていましたが、今般 『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック』が新しく制作され、出版の運びとなりました。本冊子が、旧版同様、多くの人に読まれ、死という現実に目をそむけず、死を受け入れる一助になり、人生の最後に寄りそう方々に用いられることを願っております。
  ホームページでも閲覧可能ですが、ご希望の方には1冊200円(送料込)で送付いたします。
 
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個人賛助会費と一般寄附が、オンライン(クレジット決済)でも支払いが出来るようになりました
 
決済サービスのwebページの一部    ホスピス財団では、新しく CANPAN決済システムを導入し、ご自宅のパソコンを使用して賛助会費(個人)と一般寄附の支払いが可能になりました。郵便局や銀行へ出向く必要がなく手軽に利用できますので、是非、ご活用ください。詳細はホームページを参照してください。
 
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ホスピス財団の新パンフレットをお分けしております
新しくなったパンフレットの表紙    一人でも多くの方々にホスピスの使命とホスピス財団の働きを知って戴きたいとの思いから、 一般の方にも分かりやすいパンフレット『私たちはホスピス財団です』を制作いたしました。 是非、ご活用ください。ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へ E-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。
 また、ホームページにも掲載しております。
 
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情報コーナー
第21回日本緩和医療学会学術大会
 
第21回日本緩和医療学会各術大会のサイト  
日時:2016年6月17日(金)~6月18日(土)
会場:国立京都国際会館  
 
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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
・横須賀市で在宅医として地域に貢献している医師の活動状況を紹介した記事
(読売新聞 2016/5/27 夕刊掲載)

・働きながら、がん治療ができることへの支援を行う企業が増えていることを紹介した記事
(読売新聞 2016/5/20 掲載)

・毎日新聞が特集記事として連載した「がん社会はどこへ」を担当した記者が、総括として「医師とのよりよい関係」大切であることなど、これからのがん社会への提言が紹介された記事
(毎日新聞 2016/5/18 掲載)

・僧侶が緩和ケア病棟で、ビハーラ僧として勤務している病院、またその取り組み内容を紹介した記事
(毎日新聞 2016/5/16 掲載)

・自らががんに罹った医師が、患者と医療者のズレを実感し、患者の立場を理解することの難しさを知った上で患者と対話することの大切さを訴えた記事
(毎日新聞 2016/5/15 掲載)

・胃がんを乗り越えて、大阪北新地でバーテンを続ける87歳の男性を紹介した記事
(毎日新聞 2016/5/5 掲載)

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