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ホスピス・緩和ケアの歴史

 施設としてのホスピスの歴史は遠く十字軍の時代の聖地巡礼者への宿泊・医療施設の提供に始まるとも言われていますが、現在私たちが知っているようないわゆる近代的な意味でのホスピスは、1967年のロンドン郊外のセント・クリストファー・ホスピスが設置されたのが最初です。

 日本では、1981年の「聖隷ホスピス」(聖隷三方原病院・静岡県)が最初で、次いで1984年に「淀川キリスト教病院ホスピス」が誕生、その後、年を追って全国的に増え、2008年1月現在全国で177(3405床)の施設ホスピスがあります。しかし年間約30万人のがんによって死亡される方々のうちホスピスで最後を迎えられる患者が4%(2002年現在)に満たないといった数字をみると、施設の数はまだまだ十分でないと思われます。
 その間、1990年には一定の施設・人員配置基準を満たす緩和ケア病棟に対して定額の診療報酬が支払われる制度が厚生労働省(当時は厚生省)によって設けられ、その結果、施設のホスピスの増加が促進されました。また、2002年には、一般病棟でも一定条件の下で為される緩和ケアに対して診療報酬が加算されるようになりました。

 このような施設ホスピスと並行して、これからの在宅ホスピスの重要性も言われています。がんで亡くなられる全ての方に施設ホスピスを提供することが実際上困難ということだけでなく、人生の最後の時間を自宅で家族に囲まれて過ごしたいという希望をもたれる患者の方もおられるためです。ただ、在宅ホスピスの場合は、緩和ケアの知識や経験のあるクリニックの医師が近くにおられるとか、訪問看護ステーションや施設ホスピスとの連携プレーが大切になってきます。