終末期患者におけるリンパ浮腫のケアにおいて、次のような問題がある。その問題点は、[1]看護師・医師のケアについての知識・認識不足、[2]使用できるスリーブ、圧迫包帯類の不足、[3]ケアに関わる専門的人材の不足である。がん看護において、リンパ浮腫のケアは専門的なケアとして今後位置づける必要がある。リンパ浮腫に関する知識を得ること、ケアの技術を身につけること、ケアに必要なスリーブや圧迫包帯などのケア用品を揃えることなどは急務の課題である。
そこで今回は、わが国における終末期がん患者のリンパ浮腫のケアの実態を以下の3つの視点から明らかにする。
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リンパ浮腫のケアは、99%の施設でおこなわれており(図1)、そのうち97%の施設で困っている状況にある。(図2)
困っているところは、知識・技術の不足、ケアに十分な時間がとれない、使用できる物品がない等が多かった。(図3) |
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ケアの方法として、徒手リンパドレナージと間歇的空気式圧迫ポンプの実施が行われている。チュービコット、弾性包帯の使用は44施設(49%)、ストッキング、スリーブの使用は24施設(27%)であった。その他に、足浴、アルブミンの使用等もあった。(図4) |
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ケアをしている人は、全施設の看護師が関わっており、理学療法士は17施設であった。その他には、アロマセラピスト、家族、ボランティア、鍼灸師等が関わっていた。(図5) |
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コスト請求については、物品のコスト請求はしていないところが66施設(75%)であるが、ストッキングやスリーブ等の個人専用のものは、自己負担としている。使用物品にはアロマオイルも含まれていた。 |
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外来における月平均の外来患者数は、10人以内が42施設(48%)、全くなしも36施設(41%)であった。 |
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外来でのケアについては、何もしていないが14施設(16%)、徒手リンパドレナージが24施設(27%)、間歇的空気式圧迫ポンプが14施設(16%)、次いでスリーブ、ストッキングの装着、弾性包帯、チュービコットの使用であった。 |
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コストの請求は、理学療法士が行った時は請求している施設が4施設、請求していない施設が35施設(40%)であった。 |
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リンパ浮腫のケアに関する教育を受けているかということについては、研修や講習を受けた看護師は32施設にいたが、研修・講習の機関を調査すると、ホスピスケア研究会が最も多く、後藤学園リンパ浮腫治療研修会が3施設であった。(図6) |
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自由記述では、終末期のがん患者のリンパ浮腫への対応は、進行が早く、ケアできないし、方法も難しい、わからない、使用する物品が高く簡単に使用できない、知識不足で研修を希望するという意見が多かった。 |